サントリーとPXPがカルコパイライト太陽電池を自動販売機の電源として利用する実証実験を実施。年間で約45%の省エネルギーおよび温室効果ガス(GHG)排出量削減効果を確認できたという。
サントリーホールディングス(以下、サントリー)とPXPは2026年10月28日、カルコパイライト太陽電池を自動販売機の電源として利用する実証実験を完了したと発表した。年間で約45%の省エネルギーおよび温室効果ガス(GHG)排出量削減効果を確認できたという。
今回の実証は、サントリーの自動販売機1台の両側面、背面、上面にPXP社が開発したカルコパイライト太陽電池のパネルを4枚貼り付け、太陽光発電による自動販売機の消費電力のカバー率や、屋外環境における耐久性などを検証したもの。
カルコパイライト太陽電池は、軽量で曲げることが可能かつ、屋外耐久性や耐衝撃性に優れているという特性があり、次世代型太陽電池として注目されている。一般的な太陽光パネルを導入する場合、結晶シリコン層やそれをおおう強化ガラスなどの部材重量があり、自動販売機に設置するには架台や屋根などの付帯設備が必要だった。一方、カルコパイライト太陽電池であれば、追加設備なしで自動販売機本体に直接太陽光パネルを取り付けられるメリットがある。
実証は神奈川県相模原市の「相模原麻溝公園」において、2025年7月から1年間実施した。取り付けた太陽光パネルの出力は、自販機上面に約110W、南背面に約265W、東・西側面にそれぞれ約165Wとなっている。
実証の結果、、カルコパイライト太陽電池による自動販売機の年間消費電力のカバー率は約45%となった。季節や天候により発電量は変動するが、比較的多くの消費電力を要する夏場では、カバー率は約30%。一方夏場以外では、晴天時には100%以上のカバー率を確認(50日間、最大で153%)できたという。
太陽の高度が低い冬場においては、両側面・背面に貼り付けた太陽電池が発電し、自動販売機の複数面を活用した発電の有効性を確認できたとしている。
サントリーグループは、今回の結果を受け、2027年3月19日から神奈川県横浜市の旧上瀬谷通信施設で開催される「2027年国際園芸博覧会(GREEN×EXPO 2027)」の会場内に、カルコパイライト太陽電池を搭載した自動販売機2台を設置する。
PXPでは、今回の実証実験で活用したカルコパイライト太陽電池に加え、ペロブスカイト太陽電池とのタンデム化にも取り組んでおり今回の実証実験で得られた知見を生かし、技術開発と実用化に向けた取り組みを進める方針だ。
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