
- マイクロソフトは今週、6万人の従業員を対象に希望退職の提案を行った。
- この提案はテクノロジー業界に衝撃を与え、社内では憶測や懸念が広がった。
- 最大の焦点はマイクロソフトが何人の従業員を失う覚悟をしているのかということだ。
マイクロソフト(Microsoft)の大規模な希望退職の提案は今週、業界に衝撃を与え、なぜこのソフトウェア大手がこれほど多くの人に退職してほしいのかという疑問を投げかけている。
社内では、不安を抱えた従業員がこの動きの意味について議論している。なぜマイクロソフトは6万人も従業員を減らしたいのか。役割はAIに置き換えられるのか。さらなるレイオフが待ち受けているのか。
Business Insiderはここ数日、マイクロソフトの内部関係者に話を聞き、実際に何が起きているのかを探った。証言した関係者は、機密性の高い内容だったため、匿名を希望した。
これまでのところ、マイクロソフトは希望退職提案の規模があまりにも大きかったため、従業員を不必要に不安にさせてしまい、経営陣は従業員の不安を鎮めるのに奔走しているようだ。
最高財務責任者のエイミー・フッド(Amy Hood)氏は社内メモの中で、この提案は「従業員が自分の意思で退職を選択した場合に、選択肢を与えるため」のものであり、受け入れる人は「ごく少数」だろうと予想していると説明した。
マイクロソフトはその後、姿勢をさらに明確にし、買い取りに応じる従業員は3000人以下になるとBusiness Insiderに伝えた。これは、対象者の5%以下にすぎない。
レイオフへの懸念
今年初め、同社は従業員に対し、年齢と勤続年数に基づいた退職金制度を提示した。約3分の1の従業員がこれに応じた。
その後まもなく、マイクロソフトは再び人員削減を行った。退職の申し出を受け入れなかった従業員の中には、職を失うことになった者もいた。
このことから、今回提示された、より規模の大きい希望退職提案を受けて、さらなるレイオフが実施される可能性があるとの憶測が広がっている。
「今後必要となる人員は、引き続き、事業上のニーズと優先事項に基づいて決まります」とマイクロソフトは声明で述べた。
誤解と相違点
Business Insiderはマイクロソフトの幹部に話を聞いたところ、彼らは、今回の希望退職提案について誤解があると述べた。
これらの幹部たちは、自分たちのチームのことしか話せず、人員削減がないと断言することには躊躇していた。しかし、彼らは現在の希望退職制度と退職金制度のいくつかの違いを指摘した。
「マイクロソフトは6万人もの退職を望んでいません」と、身元を明かさないことを条件に、ある幹部は述べた。
「全員をAIに置き換えるわけではありません」
この人物は、今年初めの退職金制度の対象にならなかったと不満を訴える従業員がいたため、マイクロソフトは今回の希望退職提案を実施したと考えている。
退職金制度の場合、従業員が退職すると、マイクロソフトはそのポジションを補充せず、人員枠はなくなった。
今週の希望退職提案は仕組みが異なる。今回は、従業員が退職した後、そのポジションが新規採用者で補充されるケースもある。
今回の希望退職募集が大規模に見える理由
今回の提案が非常に大規模に見える理由の1つは、経営陣の一部が、対象に含める具体的なチームや個人を選ぶよりも、組織全体に提案するほうが簡単だと判断したことだ。
「巨大な組織の場合は、参加を促すほうが簡単です」と、あるマイクロソフト幹部はBusiness Insiderに語った。
Copilot、AIエージェント、Officeを統括する幹部のチャールズ・ラマナ(Charles Lamanna)氏は、自身の管轄する組織の全員にこの提案をすることを決めたと、関係者の1人は述べた。そこには重要な職務を担う人も多数含まれている。この関係者によると、そうした重要な従業員が希望退職を受け入れた場合、組織は後任を補充する準備を整えているという。
Cloud + AIグループは異なるアプローチを取った
マイクロソフトの主要部門であるCloud + AI部門は、やや異なるアプローチを取ったと、同社の別の幹部は述べた。
Azureハードウェアシステム・インフラチームとCloudオペレーション + イノベーションチームの2つは、今回の希望退職提案をスタッフに提示しないことを決めた。
Cloud + AI部門内の他のほとんどのグループは、従業員に希望退職制度を提示した。そして、この部門は一部の職務で後任を補充できると、この幹部はBusiness Insiderに語った。
コスト削減とレイオフ回避
後任の補充は、マイクロソフトが人件費を削減する助けにもなり得る。同社のある幹部は、上級職の人物が退職した場合、より下位の、給与が低い可能性のある人物でその職務を補充する可能性が高いと述べた。マイクロソフトの広報担当者は、これは会社の公式見解ではないと述べた。
レイオフと比べて、これらすべてが過度に複雑に見えるとすれば、理由があるのかもしれない。マイクロソフトは、外国人労働者を雇用する一方でアメリカ人スタッフを削減しているとして、批判にさらされてきた。
トランプ政権は最近、マイクロソフトが低賃金の外国人労働者を雇用する一方でアメリカ人従業員を解雇したとして、外国人労働者の永住権取得を支援する連邦政府プログラムから同社を除外した。マイクロソフトはこれらの主張を否定している。
「絶対にないとは言い切れませんが、特にアメリカ企業としては、大規模な人員削減は避けたいという強い願望があります」と、マイクロソフトの幹部の1人はBusiness Insiderに語った。

