スマートフォンの画面に向かい、思いついた言葉をそのまま打ち込んで送信する。普段のやりとりは、スピードや手軽さが当たり前になっています。
そんな日常のなかで、もし一度に送れる言葉が「7文字」だけに制限されたら、人は何を選ぶのでしょうか。
削るからこそ見えてくる
一人ひとりの価値観
京都府京田辺市に拠点を置く株式会社piuは、1回につき7文字しか送れないメッセージアプリ「tsuu(つう)」を開発しています。同社は2026年10月、この設計思想を教育現場へと広げる小中高生向けの授業プログラム「7文字の授業」を無償で公開しました。



授業の特徴は、端末を使わず紙とペンだけで進行できる点にあります。黒板に書かれた長い一文を各自が7文字に削る「一斉けずり」というワークでは、同じ文章から削り出しても、人によって残す言葉が大きく分かれます。
誰かにとって不要な言葉が、別の人にとっては手放せない一言になる。その違いを目の当たりにすることで、子どもたちは自分が大切にしている視点や、互いの個性への気づきを深めていきます。
上手な表現よりも
「迷った時間」を肯定する

中学校や高校向けのプログラムでは、提示されたお題の場面を7文字で表して隣の席の生徒に当ててもらう試みも用意されています。クラス全体の正答率を黒板に集計し、言葉を削っても思いが届く手応えを客観的に確かめます。
同社がこの授業で掲げているのは、上手な文章を書くことではありません。言葉を選ぶときにどれだけ迷ったか、あるいは消して書き直したかという過程そのものを大切にしています。
文字数を削る不便さは、立ち止まって相手を思い浮かべる時間へと変わるのではないでしょうか。手軽に言葉があふれる時代だからこそ、削ぎ落とされた数文字に心を込める体験が、新しい対話の姿勢を教えてくれます。
7文字の授業
【対象】小学校高学年、中学校、高校
【料金】無償
【申込】授業プログラム案の申込フォーム
オンライン体験講座「七文字で、どこまで届くか。」
【日時】2026年11月7日 10:00〜12:00
【形式】オンライン(Zoom)
【定員】30名(先着順、申込締切は2026年10月31日)
【申込】オンライン講座の申込フォーム
