映画「男ともだち」の舞台挨拶付き大阪先行上映が本日10月29日に大阪・大阪ステーションシティシネマで開催され、主演の松岡茉優、監督の三島有紀子が参加した。
同作は京都で暮らす29歳のイラストレーター・神名を主人公に据えた物語。彼女は仕事もプライベートも順調に見えるものの、実は描きたいものを見失い、惰性や不毛な恋愛に逃げる日々を送っている。そんなある日、大学時代の先輩・ハセオと7年ぶりに再会。あの頃も今も変わらない2人だけの温度で接してくれる“男ともだち”と、京都・富山・広島で過ごす3つの夜が彼女の人生を大きく動かしていく。松岡が神名、成田凌がハセオを演じた。
大阪出身の三島は「私はもうほんまに感慨深くて。大阪、堂島で生まれ育ちました。今日朝を迎えて、ああ帰ってきたんや、この街でこうして皆さんと一緒に『男ともだち』を見ることができるんやなと思って、すごく幸せな気持ちでここに立ってます」と述べ、「ここ(大阪駅)から電車で30分ぐらいの京都で、この映画は基本的に作られてますので、こうして関西の皆さんとスタートを切れるというのが本当にうれしいです。今日は、撮影をさせていただいたラーメンみよしさん、カフェ・フロッシュの方も来てくださっていて、ありがとうございます」とコメント。松岡も9月の舞台公演で、1カ月弱大阪に滞在していたそうで「まさか1カ月以内に梅田に帰って来れるなんて、うれしいです」と挨拶した。
メインロケ地となった京都について松岡は「ラーメンみよしさんでは、撮影の都合で多分7杯ぐらいいただいたんです。『さっきは湯気が立ってたのに、このシーンでは立ってない』と(いう画に)ならないように、毎回皆さんが出来立ての熱々を運んでくださって食べて。後半はちょっとずつスタッフさんと分けながら食べて、みんなのお腹にラーメンが全部入りました。めっちゃおいしい豚骨ラーメンなのに、軽くてすっと入るので、普段は豚骨ラーメンをいただかない方もちゅるっと入ると思います」と振り返った。
また松岡は「京都の蹴上インクラインは、朝日が昇る直前のすごく淡い色合いと、当時寒かったので夜露で石がテラテラ光っていたのが本当に宝石の道みたいで、すごくきれいでした。私が演じた神名にとっても、とても大切なシーンで。お天気に恵まれて素晴らしい場所でした」と説明する。
神名がハセオと再会する嵐電のシーンは、実際に走っている電車の中で撮影された。松岡が「成田さんは中腹の駅で待機していました。私は嵐山(駅)に着いて、折り返しは十何分後に出発です、って言われたんですね。それで、ここまで来て嵐山を見ずに帰りたくないなと思いまして(笑)。『トイレに行きたいです』って言って出て、そのまま『ちょっと見てきていいですか!?』ってバーッと走って、嵐山を見てすぐ戻りました」と裏話を口にすると、三島が「そんなことしてたの!? 知らなかった!」と驚く。
「東映京都撮影所で映画を勉強させてもらってた時代があったので、2年ぐらい京都に住んでいた」という三島は「まさに撮影をした四条大宮に暮らしていたので、観光というより、暮らしていらっしゃる人たちが誇りに思う場所はどういうところなのかなと思いながら撮っていました」と述懐。さらに「松岡さん、成田さんに話したのは、とにかく感じてもらいたいということ。現場で風が吹くとか、雪が降るとか、いろんなことを全部感じていただきたいというふうに言っていました。それをこの2026年2月という撮影の時期に、すべて感じてお芝居に出してくれた。こんなに豊かで力強い時間はないなと思いました」とロケ地が生み出した効果を語った。
神名の“男ともだち”であるハセオは、エセ関西弁で飄々と話し、出会った頃からなぜか神名のことを深く理解する存在。三島は「神名とハセオのこれまでの関係性と未来を感じさせる、ハセオのある一言がありまして。私、成田さんに『この一言めっちゃ大事やね』ってプレッシャーを掛けに行ったんですよ。そうしたら成田さんが『え。むず』って(笑)。ハセオのいいセリフはたくさん出てくるんですが、そのシーンはものすごく悩んでくれて、1回目はちょっとうまくいかなくて、2人で『あ、あかんわ』みたいな空気になりまして(笑)。2回目、『もうなんも考えんとやってみる?』って言ってやったら、すごくいいお芝居が撮れたんです」と秘話を明かす。それを聞いた松岡が「どこのシーンだろう!(笑)私いたかな」と驚くと、三島に「いたよ!」とツッコまれる和やかな一幕もあった。
最後に松岡は「自分が抱えたものを大人になって乗り越える瞬間を、スクリーンの中の神名がもがいています。皆さんに見守っていただけるとうれしいです」「また大阪帰ってくるで!」と大阪弁を交えながら伝える。三島は「松岡さん、そして京都の皆さん、みんなでこの映画を作り上げられてよかったなと心から思います。いろんな傷を抱え、壊れたりしながらも、すべてのことを糧にして次の扉を開けていくきっかけとなる映画かなと思っております。成田さんの言葉をお借りすると“愛に関する映画”。人を愛したくなる映画でもあると思います」と会場へ語りかけた。
千早茜の同名小説をもとに、澤井香織が脚本を手がけた「男ともだち」は11月6日に東京・新宿ピカデリーほか全国で公開。
松岡茉優と成田凌の共演映画「男ともだち」予告編
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