雨水(あまみず)を浄化、殺菌して飲食に利用する試みが福井市で始まっている。3日は福井駅近くの複合施設「コノジナガヤ」(同市中央1)で、ベトナムの米粉麺料理「フォー」を雨水で作り、味わってもらうイベントが開かれた。「まろやかで、柔らかい」。参加者らは、雨水の軟水の性質を生かして鶏がらのうま味を引き出したスープに舌鼓を打った。
雨水の活用を提唱するのは、“雨水学”を専門とする福井工大環境学部の笠井利浩教授。笠井教授は雨水を浄化して飲用水として使えるシステムを開発し、2025年3月にコノジナガヤに専用タンクを設置した。屋根に降った雨水から、大気の汚れなどを含んだ降り始めの「汚い雨」を取水装置で取り除いた後、最大3600リットルの専用タンクに貯水する。さらにフィルターや紫外線、塩素などで除菌・殺菌して浄化し、施設内のシェアキッチンの飲用水やトイレ洗浄などに使っている。
笠井教授によると、降り始めから30分ほど経過した雨水は、ミネラル分をほとんど含まない「超軟水」で、水道水と比べ、だしや鶏がらなど素材のうま味が溶け出しやすい特徴があるという。昨年は、雨水で作ったラーメンを提供するイベントを開き、今年6月には、雨水を使った調理について福井市保健所の食品営業許可も取得した。
「雨水だとコクが出る」
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