
任天堂の携帯ゲーム機であるNintendo Switchのゲームカード用ROMの主要サプライヤーであるMacronixが、ROMの生産を段階的に廃止する予定を発表しました。
Macronix reports record profit in Q3 - Taipei Times
https://www.taipeitimes.com/News/biz/archives/2026/10/29/2003866787

Another Blow For Physical Media As Nintendo’s Switch Cartridge Chip Manufacturer Pivots To Data Centers
https://kotaku.com/nintendo-switch-cart-rom-physical-media-data-centers-manufacture-2000753293
Macronixは2026年10月27日に2026年第3四半期(7~9月)の業績を発表しました。これによると、2026年第3四半期の同社の売上は約242億3700万台湾ドル(約1200億円)で、純利益は過去最高の約109億5100万台湾ドル(約525億円)を記録しています。
決算報告会の中で、Macronixの吳敏求CEOは220億台湾ドル(1050億円)の設備投資の第1段階として、2027年後半からメモリチップの増産を行うと発表。製造設備の納入遅延を理由に、158億台湾ドル(約760億円)の追加設備投資が2028年まで生産には結びつかない見通しであることも示しました。
Macronixはこれらの投資による追加生産能力は、eMMCに使用されるNAND型フラッシュメモリや3D NANDフラッシュメモリの生産に充てられる予定です。

Samsungなどの主要サプライヤーの撤退を受け、Macronixは過去1年間でeMMC NAND事業を数倍に拡大することに成功してきました。今後について、吳CEOは「今回のシフトはNOR型フラッシュメモリの需要減速によるものではありません。むしろ、Macronixの長期的な事業拡大を牽引する高成長分野であるNANDに生産能力を割り当てているのです」「データセンターで使用されるNOR型フラッシュメモリの需要は非常に堅調です。顧客は容量の増強を求めており、データセンター向けにNOR型フラッシュメモリソリューションをさらに提供するよう要求しています」と語っています。
これらに加えて、吳CEOはNintendo Switchのゲームカードで利用されているROMの生産を段階的に廃止すると発表しました。
1/4 Nintendo's main memory chip maker is quitting the Switch business
— David Gibson (@gibbogame) 2026年11月4日
Macronix, which makes the ROM chips in Switch 1 and Switch 2 game memory cards, is phasing out that business. There will be no new ROM products, and Q3 is the last quarter it reports ROM sales separately.
2025年第2四半期時点では、MacronixのROMの売上は総売上の25%を占めていました。しかし、2026年第3四半期にはこの比率がわずか5%にまで減少しています。
MacronixはNintendo Switch向けのゲームカード用ROMを製造している唯一のメーカーではありません。また、任天堂はNintendo Switch 2用のゲームカードでROHM Semiconductor製のNAND型フラッシュメモリを使用しています。そのため、MacronixのROM生産の段階的な廃止は「差し迫った懸念事項ではない」とゲームメディアのKotakuは指摘。ただし、任天堂の主要ROMサプライヤーがROMの生産を段階的に終了するという報道は、「物理メディア派のゲーマーにとって良いニュースではない」とも記しています。