
Microsoft Office 2021 for Macのサポートが2026年10月13日をもって終了しました。
Windows版と同じく、WEB・電話でのテクニカルサポートや、脆弱性・不具合の修正を含む更新プログラムの提供は終わっています。それでも、“自己責任”で利用を継続することは可能です。
ただ、macOS版のみ設定によってはライセンス認証が外れてしまう場合があるため、本記事で解説いたします。
macOS版のみ、自動更新でライセンスが異なる最新版Officeに更新されてしまう
実はWindows版・macOS版ともに、Office 2016以降の内部バージョンはすべて「Version 16」となっています。どの製品がインストールされているかは、Microsoftアカウントに紐付いているライセンスに基づき、アプリ側が判断する仕様です。
Windows版の場合は、利用している製品に対応した更新プログラムのみ配信される仕組みのため、サポート終了後もそのまま使い続けられます。
一方、macOS版は更新プログラムの配信に「Microsoft AutoUpdate」を利用しています。その仕様上、現在サポートが継続されているOffice 2024やMicrosoft 365 Appsにのみ対応した最新バージョンへ自動更新されてしまいます。
▼最新バージョンのOffice for Macに更新してしまうと「Office 2021 for Mac」としてのライセンス認証が行えなくなってしまいます↓

そのため、ユーザーがOffice 2021の利用を継続したい場合でも、更新後は有効なライセンスが存在しない状態になります。その結果、突然認証が外れて、文書の閲覧のみ行える制限モードでしか利用できなくなります。
この問題に関しては、日本でもMicrosoft公式サイトが用意しているコミュニティサイトなどで報告されています。
▼同コミュニティサイトには、10月13日のサポート終了以降、「急にOffice 2021 for Macが利用できなくなってしまった」という投稿が多数寄せられています↓
WordやExcel等を起動した上でメニューバーから「バージョン情報」を選択すると、インストールされているアプリのバージョンを確認できます。
バージョンが「16.114 (26101123)」以降に更新されている場合は、Microsoft Office 2021としては利用できないバージョンに自動更新された状態です。
なお、Office 2021 for Macとして利用できる最終バージョンは「16.113.4 (26100421)」です。
Office 2021 for Macとして“当面の間”利用を継続するには
この問題を回避するには、WordやExcel等のアプリを起動し、メニューバーの「ヘルプ」から「更新プログラムのチェック」を選択してMicrosoft AutoUpdateを起動します。次に、「Microsoftのアプリを自動で常に最新の状態にする」のチェックマークをオフにします。
この作業を実施すると、Office 2021に対応していないバージョンへの更新が行われなくなるため、しばらくの間は利用を継続できます。
▼「Microsoft AutoUpdate」で最新バージョンへの自動更新を停止すれば“当面の間”Office 2021 for Macを利用することが可能です↓
ただし、OneDriveやTeamsなどのMicrosoft製アプリの自動更新も無効になるため、これらを利用している場合は手動で更新する必要があります。
既にOffice Version 16.114 (26101123)以降に更新してしまった場合は、一度アプリをアンインストールしてください。
その後、Office for Macの更新履歴ページから、Office 2021 for Macとしての最終バージョンとなる「Office Version 16.113.4 (26100421)」をダウンロード・再インストールして上記手順を実行すれば、引き続き利用できます。
悪意のあるユーザーの“踏み台”にされる可能性もあるため、できる限り早めに最新バージョンへの更新を
ただし、上記手順を実行した場合も、Office 2021の製品サポートは既にすべて終了しています。今後はサーバー証明書の更新などにより、強制的に制限モードへ移行する可能性があります。
実際にOffice 2019 for Macでは、2026年7月にライセンス認証用サーバーの証明書の更新を停止しており、同バージョンの利用を継続することは不可能となっています。
また、Officeに関してはサポート終了後に発見された脆弱性を悪用され、マルウェアの“踏み台”にされる事象が多々発生しています。自分だけでなく第三者にも被害が及ぶほか、将来のmacOSでの正常動作も保証されていません。
よく勘違いされがちなのですが、「永続版」ソフトウェアは永遠に利用可能であることを保証しているわけではありません。あらかじめ設定されているサポート期間が終了した後は、アプリそのものが利用できなくなってしまっても開発元が対応する義務はありません。
可能であれば、サブスクリプション版のMicrosoft 365 Personal、Family、Premiumへの移行をお勧めいたします。
VBAやOfficeアドイン、マクロなどの高度な機能を利用していない場合は、無料で使えるWEBアプリ版Officeや、Pages、Numbers、Keynote、LibreOffice、WPS Office 2などの無料・低価格なOffice互換ソフトへの乗り換えも、早めに検討するとよいでしょう。