2カ月で約4割――衝撃的な数字が明らかとなった。首都圏の新築マンションの平均価格が急落したのだ。近年、バブルのように価値が高騰し続けてきた市場に何が起こっているのか。最新データを基にその原因を読み解く。
「マンションって『時価』ですからね」
10月中旬の昼下がり、あるタワーマンションの内覧会会場は静けさに包まれていた。場所は都内・湾岸地域の物件から、歩いて20分ほどのオフィスタワーの一角。ヒーリング音楽の流れる室内は週末にもかかわらず、来場者は30代と思しき2人だけだった。
「寿司屋じゃないですけど、マンションって『時価』ですからね」
個室で相対した担当者に物件の価格をどうやって決めているのか尋ねると、そんな答えが返ってきた。聞けば一度に売り出すのは数十戸程度で、周辺の相場を見ながら価格を上下させているという。すでに販売を始めて数年が経つものの、全体の4割弱もの物件がまだ売れ残っているそうだ。
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1年ほど前まで、都内の新築マンションは「当たればトクをする宝くじ」と騒がれ、一部屋に対する申し込みの抽選倍率が数百倍になる物件もあった。
数年前に売り出されたこのタワマンも、当初は物件の抽選倍率が100倍を超える人気を集めていた。だが今は客付けに苦戦しているためか、ある住戸が「3000万円も値下がりした」とSNSで話題になっていた。マンションが時価だと言われるゆえんである。
「2カ月で約4割も急落」の衝撃データ
かつて購入希望者が殺到した物件で、売れ残りが囁かれるようになっている。マンション市場に何が起きているのか――。
首都圏の新築マンションの価格はここ数年、うなぎ登りだった。「不動産経済研究所」によれば、2020年に6083万円だった一戸当たりの平均価格は、25年には9182万円と約5割も上昇。とりわけ値上がりが激しいのが東京23区だ。同じ期間に平均価格は7712万円から1億3613万円へと跳ね上がり、約8割も高騰。もはや億ションは当たり前の存在となった。
だが、いまその勢いに翳りが見え始めている。同研究所の最新データでは、今年9月の平均価格は9552万円で、2カ月連続で下落。前月比では約2.2%減だが、驚くべきは2カ月前との差だ。過去最高を更新した、7月の平均価格(1億6493万円)と比較すると、2カ月で約4割も急落したことになる。《続く》
《この続きでは、価格が頭打ちとなっているエリア、急落の背景とそれでも上昇しているエリア、今後の見通しなどを詳しく報じている。記事の全文は現在配信中の「週刊文春 電子版」および11月5日発売の「週刊文春」で読むことができる》
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