
フリューは11月5日、『クライムライト/CRYMELIGHT』を発売する。そして同日、松竹ゲームズは『夢幻桜楼閣』を発売する。これらの2作品は2D作品と3D作品、ローグライクとローグライトの違いはあれど、近いジャンルに位置するアクションゲームだ(『クライムライト/CRYMELIGHT』のSteam版はValveの審査遅れのため延期中、後日発売予定)。
『クライムライト/CRYMELIGHT』(以下、クライムライト)は、罪を犯した少女たちが自由を求めて死後の世界ワンダーランドで殺し合う、ローグライクアクションゲームである。本作のメインキャラクターであるアリスは、辺獄の中にあるワンダーランドに集められた招待客の一人だ。記憶喪失の彼女は、ワンダーランドの案内人である白兎にアリスと命名されて、ワンダーランドでの「コロシアイ」へ参加することとなる。

『夢幻桜楼閣』はステージクリア型のダンジョンを攻略するローグライトアクションゲームだ。主人公の猫耳美少女レトラ=ストルティンは、天高く無限(∞)に続く謎の楼閣のウワサを聞きつけ挑むことにしたが、足を踏み入れた瞬間にその中に囚われてしまう。そして彼女は立ちはだかる数多の敵を打ち倒し、戦果物やレアなお宝を手に入れながら、どこまでも続く夢幻桜楼閣を踏破していく。

『クライムライト』と『夢幻桜楼閣』は同日発売かつローグライク・ローグライトアクションという共通項をもつゲームだ。そんな2作品が手を取り合い、『クライムライト』Steam版発売タイミングで、発売記念コラボバンドルを展開する。さらに、両作品のクリエイターたちによる対談もおこなわれるという話を聞きつけ、弊誌はその場に参加させていただくこととなった。
対談には『クライムライト』のプロデューサー兼ディレクターを務めるフリューの礒部たくみ氏、同社の小林竜也氏、『夢幻桜楼閣』の開発を務める電猫遊戯の代表であるほーせんか氏、そしてパブリッシングを務める松竹ゲームズの玉置国大氏と京井勇樹氏が出席。2作品がどんな作品なのか、なぜ11月5日発売なのか、そしてなぜコラボバンドルに至ったのかなど、さまざまな話を訊いた。
同じ発売日でもライバルではなく、盛り上げる仲間
――自己紹介をお願いします。
ほーせんか氏:
電猫遊戯というサークルの代表を務めているほーせんかと申します。インディーゲームを13、4年ほど作り続けておりまして、現在は『夢幻桜楼閣』の開発をしております。今回は松竹ゲームズとご縁があり、一緒にゲームをリリースするということになりました。本日はよろしくお願いいたします。
京井勇樹(以下、京井)氏:
松竹ゲームズの京井と申します。弊社が『夢幻桜楼閣』のパブリッシングをおこなうことになりまして、私がパブリッシングのマーケティングを担当しております。今回は貴重な機会をいただきありがとうございます。
玉置国大(以下、玉置)氏:
同じく松竹ゲームズの玉置です。私も『夢幻桜楼閣』の担当を務めさせていただいております。『夢幻桜楼閣』に関わることになって以来、ほーせんかさんとずっと一緒に走り続けておりまして、ついに発売日を迎えるということで、個人的にも楽しみにしております。今日も楽しみにしておりましたので、よろしくお願いします。
礒部たくみ(以下、礒部)氏:
フリューで『クライムライト』のプロデューサー兼ディレクターをしている礒部と申します。新卒からフリューに入社して、ゲームを作り続けています。本日はよろしくお願いします。
小林氏:
フリューの小林と申します。フリューでは全体的にSteam周りの担当をしております。改めてこういった素敵なご縁ができて大変ありがたく思っております。本日は同じ11月5日に発売となるタイトル同士、いろいろお話しできたら嬉しいです。
――まずは『クライムライト/CRYMELIGHT』と『夢幻桜楼閣』、それぞれをご紹介ください。
礒部氏:
『クライムライト』はクライシリーズの最新作です。少女たちが涙を流しながら過酷な運命に向き合う、「罪」をテーマにしたストーリー重視のローグライクアクションゲームになります。本作ではアート作品的な画面デザインを目指しており、2Dゲームとして制作を進めています。
ほーせんか氏:
『夢幻桜楼閣』はネコミミフードの少女「レトラ」を主人公とした3Dアクションゲームです。元々は小さい規模で作るためにローグライトゲームとして作り始めたのですが、開発期間が6年間に及び、規模がどんどん大きくなっていきました。スローペースで開発を続けていましたが、資金が尽きた2年半前に松竹ゲームズさんと出会い、パブリッシャーとしての様々な支援をお願いしたことで一気に開発スピードが加速し、11月5日にいよいよ発売を迎えます。
――両作とも11月5日に発売となりますが、この日付に決定した理由はあるのでしょうか。
礒部氏:
『クライムライト』の場合、ユーザーからの「早く遊びたい」という要望とクオリティを高めるために開発にかける時間のバランスを総合的に判断した結果、11月5日に発売することになりました。会社としても、おおよそどの時期に発売したいかという方針はありますが、具体的な日付に関しては開発チーム内で相談した上で決定しています。
ほーせんか氏:
『夢幻桜楼閣』に関しては……、実は元々2025年の年末に発売する予定でした。
――えっ、1年前ですか。
ほーせんか氏:
はい。それに向けてさまざまな作業を進めていた中で、昨年10月の「Steam Nextフェス」に出展しました。ただ、そのタイミングで課題があることが判明し、もっとブラッシュアップしなければならないという判断になりました。
そこから、松竹ゲームズさんから延期するのであればNintendo Switchにも対応させませんかという提案をもらいました。それもこのタイミングになった理由のひとつです。11月5日に『夢幻桜楼閣』をリリースすることになったのは、諸々の準備が整ったのがこの時期だったということもありますね。
――Steam Nextフェスに出展されて課題が見つかったということですが、どういった部分が見つかって、対応はできたのでしょうか。
ほーせんか氏:
まずはゲームの手触りです。たとえば、本作は元々気軽に遊んでほしいというコンセプトがあったのでロックオン機能は搭載せず、ボタンを連打してもそれなりに遊べるようにしていました。ただ、皆さんから遊びづらいという声が上がり、根本的に考え直すことになりました。そこでまずはカメラ周りの制御を見直しました。
――具体的にはどう変化したのでしょうか。
ほーせんか氏:
キャラクターの後ろに敵が回ったときにカメラがしっかり引いてくれるようにするなど、非常に細かい部分ですが、そういった補助的なところを詰めました。また、攻撃がヒットしたときの爽快感が少ないとも指摘されて、かなり悔しい気持ちになりました。ですが、言われてみれば確かにそのとおりだと気づかせていただき、その辺りも改善しました。ほかにもステージ周りのビジュアルを改善しており、そういったクオリティアップのための工数として、もう数か月の期間が欲しいとお願いしました。

――そんな中で最終的に11月5日に発売することになった一番大きな理由は何でしょうか。
ほーせんか氏:
Nintendo Switchへの対応です。Nintendo Switch版を制作し、これで問題ないと判断できたのが先月か先々月で、かなりギリギリのタイミングでした。そこからチェックを経て、少しでも早くユーザーの皆さんに届けられるよう発売できる見込みが立ったのがおおよそ11月頃だったというわけです。
――ちなみに、スケジュールを決めようとしたときに11月5日にある『クライムライト』の発売にはもちろん気づいていらっしゃいましたか。
玉置氏:
ほーせんかさんが仰ったように、発売日を決めたのはかなり直前で……その調査の中で、もちろん気づいていました。『クライムライト』もですし、『ゼルダの伝説時のオカリナ』も……。
一同:
(笑)
玉置氏:
結果的にではありますが、『クライムライト』には後から発売日が重なるかたちになってしまい恐縮していましたので、今回お声がけをいただいてとても光栄でしたし、安心しました。ライバルではなく、仲間にしていただけて。
――(笑)フリュー側は『クライムライト』の発売日を早めに決めていらっしゃいました。もちろん自分たちの作品に自信があるとは思いますが、発売日周辺にほかのタイトルの発売が重なることは意識されないのでしょうか。
礒部氏:
意識するかしないかで言えば、もちろんします。ですが、たとえば同じ11月発売の『グランド・セフト・オートVI』であれば同じゲーム業界という共通点があって、『クライムライト』と『夢幻桜楼閣』であればローグライクアクションというジャンルが共通点ですよね。それによってこのジャンルや11月のゲーム業界全体が盛り上がってくれたらという思いが強いです。
――発売日が重なったり近かったりするからといって、互いに食い合うタイプのゲームではありませんよね。
礒部氏:
そうですね。シナリオベースの『クライムライト』とアクションが強い『夢幻桜楼閣』というように、しっかりと住み分けができています。そこで激しく競い合うよりは、お互いに協力して、「この日にふたつのローグライトアクションが出る」と盛り上がっていただけるのがベストだと思います。

――礒部さんから見て、『夢幻桜楼閣』はどんな印象でしょうか。
礒部氏:
いろいろな魅力がありますが、3Dでこれほど可愛くキャラクターを動かしているので、感動しました。
ほーせんか氏:
ありがとうございます(照)
礒部氏:
3Dモデルで動かすと、角度によってはどうしても可愛くない絵になったり、動きがぎこちない部分が出てきたりするので、『クライムライト』はそれもあって2Dにしたという経緯があります。だからこそ、『夢幻桜楼閣』が3Dでここまで可愛く、どの角度からスクリーンショットを撮っても可愛く、モーションも可愛いというのはなおさらすごいと思います。そのうえ爽快感もありそうで、早く本編をプレイしたいなと…!
――もし『クライムライト』が3Dの作品だったら、もう少し意識していた可能性もありますか。
礒部氏:
意識していたかもしれません。ただ、世界観がまったく異なるので、3D作品だったとしても激しいライバルという意識にはならなかったと思います。一方で、今回はローグライトアクションというジャンルが同じで、女の子が主人公という共通点もあり、発売日も同じです。それをもっと早く知っていれば、インゲームでのコラボなど、さらにいろいろなことができたのではないかと、その意味では後悔しています。
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— クライムライト/CRYMELIGHT (@_Project_Alice) October 20, 2026
クライムライト × 夢幻桜楼閣
コラボレーション企画実施決定!
♠┈┈┈┈♥┈┈┈┈♣┈┈┈┈♦… pic.twitter.com/n7m8XleKqe
――ちなみに、今回の対談やSteamでのコラボバンドルは、誰の働きかけがきっかけだったのでしょうか。
礒部氏:
フリュー側からでした。ちょうど開発末期のタイミングで『夢幻桜楼閣』の発売日が発表され、そのときに小林から発売日が同じだと教えてもらいました。発売日が同じなら一緒に盛り上げられるのではないかという提案ももらい、「いいじゃん、やろうよ」と話が進んでいったかたちです。
――松竹ゲームズ側はそのアプローチをどのように受け止めたのでしょうか。
京井氏:
フリューさんから弊社にご連絡をいただき、嬉しくなってすぐにお返事をしたと記憶しています。
小林氏:
礒部が話したとおり、私から提案し、礒部からも「よし、やろう」という返事があったので、その日のうちに松竹ゲームズさんのお問い合わせフォームから恐縮ながらご連絡させていただきました。
――えっ、お問い合わせフォームからだったのですか。
小林氏:
そうなんです(笑)。すると翌日にはご返信をいただけて、ではミーティングをしましょうということになり、その週のうちにミーティングを実施して、かなりのスピード感で決まりました。
京井氏:
そのミーティングの後、ほーせんかさんにもこういったお話をいただいたと共有したところ、「ぜひ」という反応でしたので、こうしてコラボをすることになりました。
ほーせんか氏:
正直、「なぜ?」と思いました(笑)フリューさんのことは昔から存じ上げていたので困惑しつつも、非常にありがたいという気持ちでした。
――ちなみに、ほーせんかさんから見て『クライムライト』はどんな印象の作品ですか。
ほーせんか氏:
トレイラーなどをじっくり拝見しましたが、正直なところ悔しいです。私がやりたいことをちゃんとやっている素晴らしい作品だと感じました。ビジュアルにもストーリーが感じられるのです。ステージのデザインやボスのデザインからも、こういう過去がありそうだなとか、こういう内面的な世界を表現しているんだろうなとか、ストーリーが少し透けて見えるような作りになっています。
「不思議の国のアリス」のモチーフが軸にあるのだと思いますが、不気味な雰囲気や少女たちの罪という生々しい要素がギャップとして働いていて、そういったコンセプトとゲームの組み立てがとても上手だというのが正直な感想です。私がやりたくてもまだできていない部分なので、見習うべきところがたくさんあると思いました。
礒部氏:
ありがとうございます。

細かなユーザーフィードバックとブラッシュアップの繰り返しが作品の手応えへ
――『夢幻桜楼閣』はSteam Nextフェスでのユーザーからのフィードバックを元にブラッシュアップを重ねることになりましたが、一方で『クライムライト』は何度か体験版を公開されていましたね。
礒部氏:
『クライムライト』の場合は、まず初報の翌週に開催された「東京ゲームダンジョン12」で試遊版を出展しました。元々の『クライ』シリーズである『CRYSTAR -クライスタ-』や『クライマキナ/CRYMACHINA』という作品が世界観やシナリオは皆さんから好評をいただいていましたが、ゲーム性の部分にはまだまだ改善の余地があることは、会社としても僕としても認識していました。
今回の企画を立てた際に、シナリオと世界観の面白さに加えて、ゲーム部分もすごく面白いというものを目指そうと考えました。そのためには、まずユーザーの皆さんに早めにバトルを遊んでいただき、手触りを確かめていただきたくて。ユーザーの皆さんと一緒に作っていきたかったんです。そこで、まずはバトルに特化した試遊版をすぐに準備して遊んでいただきました。そこから現地で遊んでくださった方のフィードバックを分析して、それを反映したバトル試遊版をSteamで公開しました。
そこからさらにさまざまな意見を汲み取り、定期的に試遊ショーケースなどのイベントに出展して意見を集め、ブラッシュアップを繰り返しました。そしてある程度形になったタイミングで、ローグライトとしての周回プレイや本作の特徴的なシナリオをしっかりと組み込み、本編冒頭を切り出した正式な体験版を各プラットフォームで配信しました。ちなみに、その体験版にもフィードバックをいただいていますので、パッチなどで引き続き対応しています。
――そこまで体験版にも力を入れた上で、延期という考えはありませんでしたか。
礒部氏:
延期は考えていませんでした。理由はふたつあり、ひとつはユーザーの皆さんに早く遊んでいただきたかったからです。それに、延ばそうと思えばいくらでも延ばしてクオリティを上げたくなってしまい、キリがありません。このタイミングでリリースできるだろうと、ある程度見込んでいました。
そしてもうひとつの理由ですが、もちろんユーザーの皆さんからのフィードバックで直すべき部分はありました。ただ、仕様から根本的に考え直さなければならないような大規模な修正点はなかったんです。

――仮に、発売1か月前のSteam Nextフェスでのみ体験版を公開するという手法だったとしたら、状況は変わっていたと思いますか。
礒部氏:
はい。なので、結果的には発売半年前からいろいろな体験版を出した、今回のやり方が良かったと思っています。発売の1、2か月前に初めて体験版を公開していたら、おそらくフィードバックへの対応は間に合わなかったでしょうね(笑)。そのため、かなり早い段階から小刻みに、バトルだけに絞ったかたちでユーザーの皆さんにゲームに触れていただき、ブラッシュアップしていくという作り方は非常に良かったと思います。
とはいえ、プロデューサー兼ディレクターとして、自由に作りたいという思いもあるので、ほーせんかさんのように自分が満足できるまで時間をかけて作れるのは非常に羨ましいです。
――ほーせんかさんはこれまで仲間内で作られていた中で、今回は松竹ゲームズというパートナーを得て、いろいろな人の思いも背負うことになりました。それでも自分のやりたいことを貫いたのでしょうか。それとも、松竹ゲームズさんとしっかり協力しようと切り替えたのでしょうか。
ほーせんか氏:
私の立場では、どちらも必要です。正直なところ、自分のこだわりを貫かないと、企業の製品として見た場合にコスト感が何段階か下がってしまうのです。だからこそ、私が力を入れる部分には、しっかりと力を込めないと、商品価値がなくなってしまうという気持ちで開発をしています。
ただ、今回は3Dアクションゲームということで制約もあります。ボリュームを出そうとすると、どうしてもお金と時間がかかってしまうのです。そこは私が踏ん張ってもどうにもならない部分なので、リソース、つまり予算を決めて、ここまでにしようというラインは実は最初から決めていました。

その上で、自分がやれるところはすべてやるという方針で進めてきました。この取材時点でもまさに最終修正作業中ではありますが、そういったところもかなりギリギリまで待っていただいており、松竹ゲームズさんには本当に頭が上がりません。実際に延期もしていますので、申し訳ない気持ちと頑張らなければという気持ちで取り組んでおります。
玉置氏:
ほーせんかさんは、本作の開発だけにとどまらず、代表としてサークルを率いて、時にはSNSやイベントでプロモーションもされ、弊社側とのやり取りもすべて対応していただけて……その熱量とスピード感にはいつも驚かされています。私たちも負けないように、少しでも開発に集中していただけるよう、全力で並走してきたつもりです。
ほーせんか氏:
ラストスパート、全力で走り切ります!
作り手たちはいくらでも時間が欲しい
――もし、それぞれのタイトルに何の制約もなかったらいつ頃に発売したかったでしょうか。
一同:
……。
京井氏:
ほーせんかさん、正直にどうぞ。
ほーせんか氏:
私はその辺りにあまり詳しくないので……(笑)どうなのでしょうね。
玉置氏:
『夢幻桜楼閣』の今の11月5日という発売日は結果的に良かったと思っています。前後にイベントやセールも控えていて、夏の大型タイトルは避けつつ、正直なところ『グランド・セフト・オートVI』は意識しましたが、発売までに2週間ありますし、プラットフォームも異なります。また、本作はローグライクなので、これはあまり好きな言い方ではないのですが、大型タイトルを待ちながら何度も繰り返し遊べるという意味でも良いと考えたのが今の発売日です。あとは、『夢幻桜楼閣』のタイトルには桜が入っているので、春にリリースするのも良かったかもしれません。
――たしかに季節に合わせるのも素敵ですね。『クライムライト』はいかがでしょうか。
小林氏:
弊社の場合は、11月に早期アクセスを開始して、来年の11月に正式発売、といったところでしょうか。
一同:
正直(笑)
小林氏:
もう少し現実的に考えると、何の制約もなければ、2027年の1月や2月なども候補にしつつ、競合タイトルや今後のセール日程、海外ユーザーの購買動向を踏まえて設定すると思います。少し生々しい話ですが(笑)さらに早期アクセスも実施して、まさに礒部が理想としているような、ユーザーの声を聞きながらアップデートを重ねて正式リリースを迎えるといったこともできるかと思います。
以前、TGS後に開発陣の方々と対談させていただいた『Cinderia』や『魔女の庭』も、まさにそのような形でユーザーとともに成長してきた作品だと思います。
礒部氏:
予算があれば、いくらでも延ばして開発したいです。
一同:
(笑)
――作り手として、時間が多ければ多いほど嬉しいということですね。
礒部氏:
もっとこうやりたい、あれをやりたいというのは無限に出てくるので、逆に発売日があるからこそ、どこかで良い意味で妥協しなければならないんですよね。そういう意味では、今のタイミングでできることは最大限やれたのではないかと思います。
――最後に、発売に向けて皆さんから読者の方にメッセージをお願いします。
礒部氏:
『クライムライト』の場合、シナリオが一番の推しポイントなのですが、シナリオの魅力は、正直なところ遊んでいただかないとわからない部分があります。本作は、死後の世界のワンダーランドで少女のアリスが目を覚まし、ハートのクイーンの討伐を目指します。その中で自分の記憶や仲間たちのせいで犯してしまった罪に触れていく物語となっています。見た目はティム・バートン作品のようなダークで奇妙なファンタジー世界ですが、少女たちの罪はリアルに描かれるという、面白い世界観になっています。
システムとしては、ローグライトのステージクリアごとに出現する「クライムカード」と呼ばれるスキルシステムが特徴です。このスキルにはトランプのマークと数字が割り振られており、そのカードを組み合わせて役を作ることでスキルの効果が強化されるという要素です。役を作るのか、それとも強そうなスキルを集めるのかといった駆け引きもほかのローグライクにはない仕組みとなっていますので、物語と合わせてゲーム部分も楽しんでください。
ほーせんか氏:
お待たせしておりましたが、いよいよ『夢幻桜楼閣』が発売となります。カッコカワイイ魅力のキャラクターを操作して遊ぶ手軽な3Dアクションローグライトですが、現状は少し骨太な仕上がりになっており、敵、特にボスはかなり手強くなっています。そのため、手応えが欲しい方にも、可愛いキャラクターを操作したい方にも、手頃な3Dアクションゲームを探している方にも楽しんでいただける作品になっていると思います。
ローグライクゲームの部分については、ダンジョンの中でリソースを集めて自分を強化していくタイプのゲームになっていて、強化はアイテム収集に集約されています。参考にした作品のひとつに『Risk of Rain』がありますが、『夢幻桜楼閣』もアイテムを集めてどんどん数字と見た目が派手になっていくようなゲームで、ビルドの方向性も属性やクリティカルなどいろいろな組み合わせがありますので、ぜひ試していただければと思います。
――同じローグライクと思いきや、『クライムライト』を遊んで、『夢幻桜楼閣』で気分を変えて、といったかたちでも楽しめそうですね。
ほーせんか氏:
そういえば、両方買うという方もいらっしゃって驚きました。「うちのゲームも買ってくれるんだ、ありがとうございます」と(笑)
――そうした方のためにバンドルがあるのですよね。
小林氏:
『クライムライト』と『夢幻桜楼閣』のバンドルを販売いたします。それぞれのローンチセール価格に、さらに5%のバンドル割引が適用され、よりお得にご購入いただけます。どちらの作品もリーズナブルな価格帯での販売となっていますので、ぜひ両作品を楽しんでいただけると嬉しいです。
※ 同コラボバンドルは『クライムライト』Steam版発売タイミングで展開予定
――ありがとうございました。
『クライムライト/CRYMELIGHT』はPS5/Nintendo Switch 2向けに、『夢幻桜楼閣』はPC(Steam)/Nintendo Switch向けに、11月5日より発売中だ。『クライムライト/CRYMELIGHT』Steam版はValveの審査が終了し次第発売される見込み。
[執筆・編集:Koutaro Sato]
[聞き手・編集:Ayuo Kawase]
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