Hajimariは、正社員とフリーランスのITエンジニアを対象に、働き方の満足度などを調査した。満足度に統計的に意味のある差はなかったが、相手の働き方への転向を考えたことがある割合では有意な差が出た。
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フリーランスエンジニア向けのIT案件・求人検索サイト「フリーランスジョブ」を運営するHajimariは2026年10月1日、正社員とフリーランスの働き方の満足度と、互いの働き方をどう見ているかに関する調査の結果を発表した。
調査は、30~50代のITエンジニア224人(正社員146人、フリーランス78人)を対象に実施。「正社員」は企業に正社員として雇用されて働いている人、「フリーランス」は特定の雇用関係を結ばず、自分の裁量で仕事を受けて報酬を得ている人(個人事業主、法人の1人経営者を含む)を指す。「エンジニア」は、職種として「エンジニア(SE、プログラマー、インフラ、AI開発など)」を選んだ人だ。
正社員とフリーランスで働き方の満足度の差はどれぐらいあるのか?
現在の働き方にどの程度満足しているかを尋ねたところ、「満足している」「やや満足している」の合計は、正社員が46.6%、フリーランスが52.6%だった。
現在の収入に満足している人は、正社員が37.7%、フリーランスが41.0%だった。今後1年で収入が「上がると思う」「やや上がると思う」と答えた人は、正社員が22.6%、フリーランスが26.9%だった。いずれの項目も、正社員とフリーランスの間に統計的に意味のある差は見られなかった。
正社員の働き方をうらやましいと感じるフリーランスエンジニアは6割
正社員にはフリーランスとして働くことを、フリーランスには正社員として働くことを、うらやましいと感じることがあるかどうかを尋ねた。「よくある」「ときどきある」の合計は、正社員が39.0%、フリーランスが60.3%だった。
フリーランスの方が21.3ポイント高く、統計的にも意味のある差だった。「よくある」だけに絞ると、正社員の8.9%に対し、フリーランスは24.4%だった。
年代別に見ても、フリーランスの方が高い傾向は変わらず、30~40代(正社員64人、フリーランス39人)では正社員が53.1%、フリーランスが74.4%、50代(正社員82人、フリーランス39人)では正社員が28.0%、フリーランスが46.2%だった。
正社員は働く時間や場所の自由度、フリーランスは収入の安定をうらやむ
相手の働き方でうらやましいと思う点を、全員に複数回答で尋ねた。正社員が挙げた上位は「働く時間や場所の自由度」(28.8%)、「人間関係の気楽さ」(24.7%)、「収入の高さ」(21.2%)だった。
フリーランスが挙げた上位は「収入の安定」(37.2%)、「社会保険や退職金などの制度」(33.3%)、「将来の見通しの立てやすさ」(21.8%)だった。
正社員が上位に挙げた項目は、フリーランスではあまり選ばれていない。「働く時間や場所の自由度」はフリーランスでは9.0%、「人間関係の気楽さ」は7.7%だった。反対に、フリーランスが上位に挙げた「収入の安定」は正社員では8.2%、「社会保険や退職金などの制度」は4.1%にとどまった。これらの項目の差は、いずれも統計的に意味のある差だった。
自由回答では、正社員から「客先常駐なので、権限がない。休みたいときに、なかなか休めない」(40代)、フリーランスからは「契約を延長できるかどうか不安」(50代)といった声が寄せられた。
フリーランスの半数超が、手取りは想像より少ないと回答
フリーランスには、税金や社会保険料などを差し引いた後に手元に残る金額が、契約金額から想像する金額と比べてどうかも尋ねた。「想像よりかなり少ない」「想像よりやや少ない」の合計は55.1%で、「想像通り」は34.6%だった。
独立してみて想定と違った点としては、「社会保険料や税の負担が大きかった」(29.5%)、「事務・経理の負担が大きかった」(25.6%)、「収入の変動が大きかった」(23.1%)が上位に挙がった。
働き方の転向を考えたことがある人も、フリーランスの方が多い
正社員には独立を、フリーランスには正社員として働くことを、これまでに検討したことがあるかどうかを尋ねた。「具体的に検討し、行動もした」「具体的に検討したが、行動には移していない」「漠然と考えたことはある」を合わせた「考えたことがある」人は、正社員が45.9%、フリーランスが67.9%だった。
このうち「具体的に検討した」人(行動の有無を問わない)は、正社員が21.2%、フリーランスが47.4%だった。情報収集や相談、応募などの行動にまで移した人も、正社員の11.0%に対し、フリーランスは23.1%だった。いずれも統計的に意味のある差だったとしている。
考えたことがある人(正社員67人、フリーランス53人)に理由を尋ねると、正社員の上位は「働く時間や場所の自由度を高めたいから」(38.8%)、「将来が不安だから」(34.3%)だった。フリーランスは「収入を増やしたいから」「将来が不安だから」がいずれも30.2%で並んだ。
一方、独立を考えたことがない正社員(79人)にその理由を尋ねると、「自分には向いていないと思うから」(50.6%)、「収入が下がるリスクがあるから」(34.2%)、「社会保険や制度の面で不利になりそうだから」(30.4%)が上位に挙がった。
老後の資金を不安に感じる人は正社員の方が多い
3年後を考えたときに不安に感じることを複数回答で尋ねたところ、「老後の資金」を挙げた人は正社員が42.5%、フリーランスが25.6%だった。正社員にとっては、全項目の中で最も多い回答だった。
正社員の25.3%は、現在の働き方を選んでいる理由に「生活の安定を重視しているから」を挙げている(フリーランスは11.5%)。安定を重視して正社員を選んでいる人が一定数いる一方で、老後の資金を不安に挙げる人は正社員の方が多かった。
「収入が下がること」「AIに仕事を代替されること」「健康を維持できないこと」など、その他の項目でも、正社員とフリーランスの間に統計的に意味のある差は見られなかった。
正社員の3人に2人は、フリーランスの報酬相場を知らない
正社員に、フリーランスエンジニアの1カ月当たりの報酬相場を知っているかどうかを尋ねたところ、「知らない」が65.8%、「聞いたことはあるが、金額までは知らない」が19.9%で、「おおよその金額まで知っている」は14.4%だった。
独立を考えたことがあるかどうかで分けると、差がはっきり出た。独立を考えたことがない人(79人)では、「知らない」が89.9%に上った。独立を考えたことがある人(67人)では「知らない」は37.3%で、具体的に検討したことがある人(31人)に限ると12.9%だった。
実際に独立するかどうかは別として、仮に独立する場合に1カ月当たりの報酬がいくら以上なら踏み切れるかも尋ねた。
最も多かったのは「50万円以上60万円未満」(17.1%)で、「60万円以上70万円未満」(15.1%)が続いた。60万円以上を挙げた人は56.2%で、100万円以上を挙げた人も24.0%いた。報酬相場を「知らない」と答えた96人でも、60.4%が60万円以上を挙げた。報酬は税引き前の金額で、複数の案件を受ける場合はその合計額を指す。
Hajimariは、どちらの働き方にも、相手から見て魅力に映る点と、本人が不安に感じている点があるとしている。
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