2026年10月3日 20時35分
上山浩也(10月3日、プロ野球 広島東洋カープ6―4阪神タイガース)
もう相手の胴上げを目の前で見たくない。広島の選手たちの思いが伝わってきた。
マジック1の阪神を迎えての一戦。本拠マツダスタジアムには、ビジター応援席以外にも阪神の黄色のユニホームを着たファンの姿が様々な場所にあった。三回、阪神に2本の本塁打が出るとスタンドはお祭り騒ぎになった。
その直後の攻撃で、末包昇大が同点3ランを放つ。この回は菊池涼介と坂倉将吾が無死から連打で出塁したものの、後続の2人が凡退したあとに迎えた打席だった。
フルカウントから左翼席へ。打撃不振が長引き、9月中旬にようやく1軍に昇格した末包は、「僕は一年を通して1軍でやっていないので言う資格はないかもしれないけれど、チームのみんなも僕自身も、もう目の前で胴上げを見せられるのはいやだった」。
広島は、一昨年はマツダで巨人に、昨年は甲子園で阪神にリーグ優勝を決められていた。3年続けて屈辱を味わいたくない。そんな一振りでもあった。八回に勝ち越し、接戦を制した。
この日は本拠での今季最終戦でもあった。「ゾンビたばこ騒動」で揺れたシーズン。セレモニーでは、新井貴浩監督が「皆様に多大なご心配とご迷惑をおかけした」とファンにおわびをした。
来季へは、「今シーズンの分まで皆様に喜んでいただけるよう、粉骨砕身の精神で頑張ります」。就任5年目のシーズンへの、覚悟の言葉だった。


