ライター「パルワールド訴訟、任天堂は勝てない?」
ソフトウェア特許や知的財産(IP)訴訟を長年追ってきたフロリアン・ミュラー氏は、任天堂が今後リリース予定の『パルワールド1.0』に対する販売差止命令を勝ち取る可能性はゼロであり、旧バージョンの特許侵害を立証できたとしても、損害賠償額は最大500万円にとどまると述べています。
それでも、この訴訟はポケットペアに『パルワールド』のゲームメカニクスを変更させることには成功しています。裁判そのものでは勝てなかったとしても、ゲーム開発会社に仕様変更や修正作業の負担をかけたという点では成果を上げたとも言えます。
実際、ポケットペアのコミュニケーション責任者ジョン・バックリー氏は、この訴訟が「間違いなく士気に影響しました」と語っています。
さらに同氏は、「昨年、進行中の訴訟に対応するため、ゲーム内の2つの機能を変更しなければならなかったと公表しました」とコメントしています。これは前述の仕様変更を指すものです。「残念ながら訴訟は現在も続いています。もちろん開発には影響があります」とも述べています。
昨年、バックリー氏はこの訴訟に衝撃を受けたと語っていました。なぜなら、発売前に『パルワールド』が通過した厳格な法務チェックの過程において、特許侵害は「誰一人として考えもしなかった問題」だったからです。
そうしたプレッシャーやアップデート対応の負担を与え、ゲームの面白さの中核となるメカニズムの変更を促し、「ポケモンを思わせるゲームを作ると面倒なことになる」と業界に印象づけたという意味では、任天堂は一定の戦略的な勝利を収めたと言えるのかもしれません。
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